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図3 味覚感度の比率

 

した濃度を1、2、3、4、5の順に採点する。
味覚認知不能の場合は6に採点する。
測定部位は鼓索神経支配、舌咽神経支配、大錘体神経支配領域の左右6か所を1か所ずつテストし約20分を要する。

 

結果と考察
1.味覚テスト部位別 捧グラフ(図2)
味覚テストの実施者に味覚異常の主訴のあった者は一人もない。
棒グラフは上段から鼓索神経支配、舌咽神経支配、大錘体神経支配領域の部位別の人数である。
左から甘味、塩味、酸味、苦味で、各味ごとに1、2、3、4、5、6と右にいくほど感度は鈍くなる。甘味は3、塩味は2に分布が多く、甘味は塩味より感度が低い。
2.味覚感度の比率 円グラフ(図3)
円グラフの?と?を正常範囲とみると、甘味は64%、塩味は87%。酸味は78%、苦味81%で味覚は良好である。
甘味について、甘味感度より塩味感度がよい人が86%にみられた。甘味と年齢と罹病期間とはP<0.01正相関がある(図4)。すなわち年齢、罹病期間が長くなるほど甘味感応度の数値が高くなる。それは甘味を強くしないと感応度が弱くなっている糖尿病患者の特性が示唆された。
糖尿病患者は甘味感度が鈍いため甘味をよけいに欲求するのか、あるいは心理面からの影響も推測される。症例を増して今後検討したい。
3.相関表立体グラフ(図5)
立体グラフは鼓索神経支配、舌咽神経支配、大錘体神経支配領域の部位別の味覚分布である。大

 

 

 

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